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大坂なおみはブレない。
「バイン流哲学」で全豪初優勝を目指す (2ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 ワンセットオールになりファイナルセットに入っても、大坂とプリスコバは、トップ10選手同士のプライドがぶつかり合うハイクオリティーなテニスを展開した。

 第2ゲームで大坂は、プリスコバにブレークポイントを3回握られるが、フォアやバックのダウンザラインへのウィナーを決め、プリスコバのミスを引き出すなどして、サービスキープに成功。直後の第3ゲームでは、まさにピンチの後のチャンスで、大坂がフォアやバックのウィナーを次々に決めてラブゲームでブレークし、再び試合の流れを引き寄せる。

 結局大坂は、フォアウィナー21本、バックウィナー17本、サービスエース15本を含む56本のウィナーを決めてプリスコバを振り切った。また、ファーストサーブでのポイント獲得率が、第1セット81%、第2セット75%、ファイナルセット86%、試合全体で81%。プリスコバを相手に、高い確率を最後まで維持した。

 大坂は、もし決勝で勝てば、全豪初タイトル獲得と初のWTAランキング1位到達となるが、大坂は目標の一点だけを見つめブレがない。

「(世界ランキング)ナンバーワンのことを聞いて、(必要最低条件となる)準々決勝でプレーすることが大きなゴールのひとつでした。でも、私のメインゴールは、この大会で優勝することです。その後にランキングはついてくるものだと思います。ひとつのゴールにフォーカスするのがよりいいことだと思います」

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