錦織圭がジャパンOPで好発進。杉田祐一との初対決には「緊張した」 (2ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 こう振り返った錦織は、第1セット第2ゲームでは、1回ブレークポイントを握られたが3回のデュースの末キープ。第4ゲームでは、2回ブレークポイントを握られたが同じく3回のデュースの末キープ。錦織は、サービスキープに苦労するが、この難局を乗り切ったことで、次第に自分のプレーができるようになった。逆に、杉田はブレークできずに、錦織を勢いづかせてしまったことを悔やんだ。

「錦織選手の方がやりづらい状況で、思うようなリズムがとれていないなか、チャンスがあった。自分としては、そこを取りきれず、最大のチャンスを逃した」

 錦織はセットを先取してから、ようやく体が軽くなって、足も動くようになり、得意のグランドストロークのボールも伸びるようになった。第2セットでは、第4ゲームで一度だけサービスブレークを許したものの、試合の主導権を手離すことはなかった。

 いい仲間であり、いいライバルでもある杉田との戦いを終えた後、「あんまり友達と勝ち負けをつけたくないというのは、スポーツ選手らしくないですけど、正直ありますね」と錦織らしい優しさを見せて、盟友である杉田を気づかった。

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