大坂なおみ、ついに「心技体」が揃う。
全豪で3回戦の壁を越えられるか (3ページ目)
またイェン氏は、性格も含めた大坂の資質や成長曲線を、昨年の全米オープン準優勝者で最高位7位(現18位)のマディソン・キーズ(アメリカ)に似ていると目す。
「マディソンも若いころから期待されながら、プレーが安定せずに大きな結果が残せなかった。パワーやアスリート能力を備えながら、それを統合するのに時間がかかった」
そのキーズが、ツアー優勝やトップ10入りなどの成果を次々に残すようになったのが21歳のとき。その成長曲線に重ねるなら、10月に21歳を迎える大坂にとって今季は「心技体の統合」が始まる飛躍の年となるかもしれない。
その意味では今大会のドローも、大坂の成長を試す格好の試金石だと言えるだろう。初戦の相手は、昨年の対戦では快勝しているクリスティーナ・クコバ(スロバキア)。「勝つべき試合」という重圧を跳ねのけ試合に入ることが、何より重要になるはずだ。
そこを切り抜けられれば、2回戦で当たる可能性が高いのは第16シードのエレーナ・ベスニナ(ロシア)。ダブルスの名手でもある、この試合巧者の多彩なプレーに対応するには、高い集中力と自制心が求められる。
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