どちらがシードなのか。
大坂なおみ、全米OPで元女王ケルバーに圧勝
勝利した瞬間、大坂なおみはラケットを放り投げて喜びを表現したかった――。
でも、実際はいつものようにおとなしめで謙虚な彼女らしく、コーチたちが座る関係者席に向かって、片手でガッツポーズをつくりながら、わずかに微笑んだだけだった。
ただ、小さなガッツポーズとは対照的に、大坂の挙げた勝利は間違いなく大きなものとなった。なぜなら、舞台はUS(全米)オープンテニスのセンターコートであるアーサー・アッシュスタジアムで、対戦相手はディフェンディングチャンピオンのアンジェリック・ケルバーだったのだから......。
「アーサー・アッシュで、素晴らしいチャンピオンとプレーすることは夢でした。(USオープンのセンターコートでの初勝利は)私にとっては本当にスペシャルでした」
USオープン前年覇者、ケルバーにストレート勝ちした大坂なおみ(右)
大坂(WTAランキング45位、8月28日付け、以下同)は、1回戦で第6シードのケルバー(6位、ドイツ)を6-3、6-1で破り、2年連続で2回戦進出を決めた。わずか65分で前年優勝者を倒すアップセットを演じた大坂が、USオープン2日目の主役となった。
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