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錦織圭、フェデラーと死闘も、
もう「善戦を評価される立場」ではない (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi



 ダンテ・ボッティーニコーチは試合前に、「ロジャーをベースラインにとどまらせるようにしないといけない」と指摘したが、それは錦織にとって今回も簡単なことではなかった。さらにフェデラーはラリー戦でも、機を見ては得意のフォアに回り込んで逆クロスやダウンザラインに仕掛けていった。だが、実のところフェデラーも自らの闘志を奮い立たせて必死だったのだ。

「最後まで圭に食いついていけるかどうかが問題だったんだ。それができてスーパーハッピーだよ」

 錦織のセカンドサーブのポイント獲得率は42%と振るわなかった一方で、フェデラーのファーストサーブのポイント獲得率は80%と高く、サービスエース24本やフォアハンドウィナー26本を含めて、トータルで83本のウィナーを錦織へ放った。

 初めてフェデラーとグランドスラムで戦い、錦織は何を学ぶことができただろうか。

「まだ、負けたばっかりなので、難しいですけど......。今日はサーブの入りがそこまでよくなかった。ファーストサーブをもうちょっと入れていれば、展開も変わっていたと思う。特に後半セカンド(サーブ)を攻められてしまった場面も多かったので、サービスゲームがいつもより悪かったかもしれないですね」

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