USオープン初制覇を狙う錦織圭がリオ五輪後に痛感したマリーと自らの差 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


 順当に勝ち進んで、シード順位どおりに対戦相手を想定すると、3回戦は第25シードのフィリップ・コールシュライバー(27位、ドイツ)で、錦織の1勝0敗。4回戦は第12シードのダビド・ゴフィン(14位、ベルギー)で、錦織の3勝0敗。

 そして、準々決勝では第2シードのアンディ・マリー(2位、イギリス)との対戦が予想され、錦織の1勝7敗。直近の対戦であるリオ五輪準決勝でも、ストレートで錦織が敗れている。マリーは、リオで金メダルを獲得した後もシンシナティ大会で準優勝しており、好調を維持している。シンシナティの決勝では、さすがに疲れの見えたマリーだったが、錦織は、その強靭な体とメンタルに驚かされると同時に、マレーと自らの差を実感したようだった。

「マリーがあれだけ疲れていても、決勝まで行けるというのは、怪物的な体力を持っているなと感じた」

 現在、錦織は世界のトップに君臨するジョコビッチ(1位)とマリー(2位)の存在の大きさを改めて思い知らされている。

「今はジョコビッチとマリーのレベルが一段、二段みんなより上なので、僕にとってももちろん、ちょっと高い壁になっている。これから、そこをどうやって切り崩してくかが課題になっていくと思います」

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