手術を乗り越えて...クルム伊達公子
「復帰へ1日30時間をリハビリに」
クルム伊達公子インタビュー(1)
傷めていた膝の手術を受けたクルム伊達公子は、約束のスタジオに松葉杖姿で現れた。......見慣れない姿にこちらは息を飲んだが、傍らに松葉杖をそーっと置くと、少しも変わらない、いつものエクボを見せた。
「いま、懸命にリハビリに取り組んでいます。1日24時間じゃ足りない。30時間あったらと思う毎日です」。復帰への熱さがリアルに伝わる言葉だった。
37歳で現役復帰し、45歳になった。ケガの状況や現在の心境はもちろん知りたい。20年前のシュテフィ・グラフとの激闘についても振り返ってもらいたい......誰も真似のできない彼女の現在・過去・未来について......。
現在、来年の復帰に向けて、懸命にリハビリに取り組んでいるクルム伊達公子
――2月に左膝半月板の内視鏡手術、4月には大腿骨、頚骨の両軟骨損傷による骨軟骨移植や半月板を縫合するなどの処置を受けました。テニスを続けるためにメンテナンスをしっかりしたということですか?
「......そうですね」
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