「何で俺がここに?」錦織圭、センターコートで初勝利! (4ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

「圭はグラスのゲームによく適応してきていると思います。とりわけウインブルドンのグラスは、以前(チャンが現役時代の1990年代)よりバウンドが高くなりましたからね。だから、圭がグラスでいいプレーができないはずはないのです。今回、圭と一緒にウインブルドンを戦うのは初めてですが、グラスでもいいボールは打てているし、いいプレーもしています。だから、ここ(ウインブルドン)でいい結果が出るときが訪れるはずです」

 錦織の3回戦は、7月1日に行なわれる予定で、2日連続の試合となる。対戦相手は、5月にローランギャロス(全仏)2回戦でも戦ったアンドレイ・クズネツォフ(42位、ロシア)。クズネツォフのフラット系のバックハンドストロークは、グラスでは要注意だろう。

「明日続くのはもちろん大変ですけど、とりあえず今日勝てたことを収穫として、明日どうなるか。100%に戻ることはないでしょうけど、しっかり体を見ながらやっていきたい」

 錦織が左わき腹を痛めることは、ジュニア時代から度々あったことで、10年以上にわたる、いわば古傷だ。だからこそ無理は禁物だ。3回戦も錦織にとって難しい状況であることは間違いなく、その中で彼ができる限りのベストプレーを見せてくれることを望みたい。

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