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「何で俺がここに?」錦織圭、センターコートで初勝利! (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 2回戦の対戦相手であるジュリアン・ベネトーは、スポーツヘルニアを治すために昨年6月にそけい部の手術をし、昨シーズンは、8カ月間プレーができなかったためランキングを大きく落とした。だが、34歳のベテランは、2010年ウインブルドンではベスト16に進出したことのある実力者で、今回は公傷によるプロテクトランキング39位を使ってエントリーし、見事1回戦をストレートで勝ち上がってきた。

 錦織は、左わき腹に黒いテーピングをしてのプレーとなったが、第1セット第10ゲームをブレークされて、セットを先取された。だが、錦織は「落ち着いて、試合に集中できていた」と気を落とすことはなかった。ベネトーのディフェンスが深く、ややてこずったものの、彼が得意とするフラット系で打つリズムを打破するために、錦織はより深いボールを打ったり、スピンの量を増やしたりした。さらに、試合が進むにつれて、疲れが見え始めたベネトーとは対照的に、錦織の調子は尻上がりによくなっていった。

「バックはよかったと思います、後半になるにつれて、攻めていく形もできていた。バックもそうですけど、フォアも徐々によくなってきていた」

 1回戦よりもコンディションが改善したと振り返った錦織は、第2セットからの3セットを連取して逆転勝ちを収めた。

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