目指すはアガシ、ヒューイット。錦織圭のウインブルドン攻略法 (2ページ目)
「ケガは基本的には大丈夫。長い試合があったりすると、まだ不安はある」と語る錦織は、ツアー随一の素速いフットワークを誇るが、グラス(天然芝)での動きに一番難しさを感じており、その克服に今年もチャレンジする。
「芝でのフットワークは楽ではないですね。あんまり粘ってプレーすることができないので。フットワークがカギになります。だんだん良くはなってきてはいます」
約11ヵ月におよぶワールドテニスツアーの中で、グラスシーズンはウインブルドンを含めても5週間と短く、ツアーの中では特殊な期間といえる。その中で錦織は、自分のテニスを模索している。
「(グラスシーズンが)なかったらな~とまでは思わないですけど、今のところは(グラスが)そんなに好きではないですね。まだ、自分の中でしっくりいくテニスが100%見えていない。ハードやクレーコートに比べて、そこがやっぱりまだモヤッとしたものが正直ありますし、試合で勝っていって、さらにいいテニスができてくれば、より好きになるでしょう」
ウインブルドンでは、過去2年間のグラスシーズンでの成績を重視する大会独自のシードが採用されるが、錦織はそれに左右されることなく、ラファエル・ナダル(5位)の欠場によって、1つ繰り上がって第5シード(自己最高)になり、大会ドローのトップハーフに入った。
1回戦の相手はサム・グロス(123位・オーストラリア)に決まり、開幕日の6月27日に試合が行なわれる予定だ。対戦成績は錦織の1勝0敗だが、グロスは、テニス界最速となる時速263kmのサーブを放ったことのあるビッグサーバーで、「サーブがすごくいいので、芝では一番やりたくない選手ですね」と錦織は苦笑いする。
「なかなかブレークは難しいと思いますけど、リターンがカギになりますね。セカンドサーブのときに、どれだけリターンを返せるかカギになります。なるべくストローク戦に持ち込んで、プレーできれば......」
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