ジャパンオープン連覇へ。錦織圭が戦う「レース to ロンドン」

  • 神仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 錦織圭(ATPランキング6位、10月5日付け)が、国内唯一のATPワールドテニスツアー公式戦・楽天ジャパンオープンのディフェンディングチャンピオンとして、東京・有明に帰ってきた。

成長著しい18歳のチョリッチを退け、2回戦に進出した錦織圭成長著しい18歳のチョリッチを退け、2回戦に進出した錦織圭「昔みたいにプレッシャーは感じない。昔は、コート上で硬くなったりしていたが、今は自信を持って戦えるようになってきている。ホームのサポートがあるし、楽しんで一戦一戦やりたい」

 錦織は2連覇、3回目の優勝を狙う。昨年優勝したATPクアラルンプール大会をスキップして、ジャパンオープンの前週に味の素ナショナルトレーニングセンターに宿泊し、インドアテニスコートでみっちり練習を積んだ。特に、サーブの練習には毎日時間を割いた。

「ファーストサーブの確率を上げること、(アンディ・)マリーなど、リターンのうまい選手には(自分の)セカンドサーブを攻められるので、苦手なところを少しずつ克服できるように練習した。スピードを上げたり、回転を交ぜたり、コースをばらつかせたり、一定のサーブにならないように気をつけた」

 いい準備ができた錦織は、第2シードがつき、1回戦でボルナ・チョリッチ(クロアチア、同38位)と初めて対戦した。2013年にプロへ転向したチョリッチは、17歳、124位だった2014年ATPバーゼル大会準々決勝で、初対戦したラファエル・ナダル(当時3位)を破ってブレークし、その年のATP新人賞に輝いた。今年2月、18歳になり、84位とさらにランキングを上げたチョリッチは、ATPドバイ大会準々決勝で、アンディ・マリー(当時3位)からも勝ち星を挙げ、未来のグランドスラムチャンピオン候補とも言われている。

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