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マイケル・チャンと松岡修造が語る、錦織圭の未来 (2ページ目)

  • 神 仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

「テニスも変わってきていると思います。自分のテニスがより良くなるために、マイケルが助けてくれている。結果が出ているのは、彼のおかげかな」

 11歳から錦織を見守ってきた松岡修造氏は、錦織とチャンとダンテ・ボッティーニ、この3人だからこそうまくバランスがとれており、このチームを継続していくべきだと主張する。

「マイケルは、相当口うるさい。正直、圭とマイケルの性格はあまり合っていないと思う。ただ、圭には経験にもとづいた説得力のあるマイケルのアドバイスが必要。一方、ダンテのようなイージーゴーイング(楽観的なタイプ)が、圭は大好き。だからダンテもいないとダメ。ダンテとマイケル、ふたりのコーチの指導がうまくミックスできているので、最高のチームになっている気がします」

 また松岡氏は、錦織が今後さらにランキングを上げ、悲願であるグランドスラム制覇を成し遂げるために必要なものについてこう付け加えた。

「本当のトップになれるかどうか。それには、マイケル・チャンのメンタルが、100%注入されることが必要。それは3年ぐらいかかると僕は思っています。さらに、圭の体力は着実についてきている。試合でしかつけられない体力もある。(今回の全仏は1回戦敗退だったが)僕は全然悲観していないですよ」

 マイケル・チャンコーチも、錦織の成長に手ごたえを感じていた。

「(バルセロナでの優勝は)圭がいいテニスをできている証だと考えています。試合運びが確実に上達している証明でもあります。圭はハードコートでいいプレーをしてきましたが、クレーでもいいプレーができるようになった。それは、圭の未来にとって、非常に有益だと思います」

 また、チャンコーチは、錦織のトップ10入りについてこう語った。

「圭にとって、素晴らしい功績だと思います。本当にハードトレーニングを積み重ねてきましたからね。上を目指すには、もっとトレーニングが必要ですが、それができればきっとさらに良くなると思います」

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