【テニス】クビトバ初優勝。30年迎えた東レPPOの今後は?

  • 辛仁夏●文text by Synn Yinha
  • photo by Ko Hitoshi

 女子テニスの東レ パン・パシフィック・オープン(東レPPO)決勝が28日、有明コロシアムで行なわれ、第7シードで世界11位のペトラ・クビトバ(チェコ)が第5シードで世界9位のアンゲリク・ケルバー(ドイツ)を6-2、0-6、6-3のフルセットの末に下し、初優勝を飾った。クビトバは今季ツアー2勝目で、ツアー通算11勝目を挙げた。

東レ パンパシフィックオープンで初優勝を飾ったぺトラ・クビトバ(チェコ)東レ パンパシフィックオープンで初優勝を飾ったぺトラ・クビトバ(チェコ) レフティー同士の対決となった決勝戦は、リーチの長さをいかしたワイドショットやクロスコートの外へ逃げるスライスサーブなど、随所で左利きならではのプレイが見られ、興味深い一戦となった。プレミア大会レベルの決勝でレフティーが対戦したのは1993年パリ大会以来のことだという。

 試合は第1セット立ち上がりから得意なサービスとフォアハンドの強打で押してまくったクビトバが一気にゲームカウント3-0に。主導権を握ったクビトバは手を緩めずにベースライン際に深く強烈なショットを打ち込み続けた。だが第2セットに入ると気負いが災いしたのか、クビトバが凡ミスを連発。ケルバーは重要なポイントでリードを奪って優位に立ち、このセットを6ゲーム連取して制した。そして迎えたファイナルセット。開き直ったクビトバが、1球1球に集中して気合の叫びで自身を盛り上げるのに成功。積極的に打ってきたケルバーのきわどいショットを切り返し、要所では武器のサーブで着実にポイントに結びつけ、東レPPO16人目の女王に輝いた。 

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