【テニス】クルム伊達公子、東レPPOで見せた現役のエネルギー
9月28日に43歳の誕生日を迎えるクルム伊達公子。2008年に現役復帰してから6年目となる今季は、一時期100位前後に下がっていたランキングをじわりじわりと上げてきて現在60位と、森田あゆみを抜いて日本人最高位になった。現在行なわれている東レ パンパシフィックオープン(東レPPO)には本戦ストレートインで出場した。
先週の韓国オープンではベスト8入りしており、2週連続出場というハードスケジュール。そんな中、東レPPOでは3年ぶりの1回戦突破を果たしたものの、2回戦で世界ランク17位の29歳、サマンサ・ストーサー(オーストラリア)に3-6、6-7のストレート負けを喫した。
東レ パンパシフィックオープン2回戦、ストーサーに敗れたクルム伊達公子 結果は早々の敗退となったが、プレイの内容ではそのテニスがトップ20の選手に通用することを見せてくれた。強烈なストロークを放つストーサーとの打ち合いを避けるために、左右の際どいコースにボールを打ち分けたり、チャンスボールにはすかさず前に出てネットプレイを見せたりと、展開の速さが目を引いた。復帰してから一番の変化と言えば、ネットプレイを多用し、先に仕掛ける戦い方になったところだろう。
また、自分よりも一回り以上年齢が若い選手たちと対等に戦い続けるためには、先に相手を走らせ、主導権を握らなければならない。それが体力消耗を避ける省エネプレイになるからだ。ストーサー戦の第2セットも、多彩なショットを駆使して主導権を握るゲーム運びで相手を追い詰めたが、「勝負どころで相手が一枚上手だった」と敗因を語った。
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