2012.10.09

【テニス】トップ10も視野に。
錦織圭が狙う2012年最高の締め括り

  • 神 仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi
  • photo by Ko Hitoshi

楽天OPで初優勝。トップ10入りの可能性も出てきた錦織
 錦織圭が、楽天ジャパンオープンで初優勝。同大会が1973年にワールドテニスツアー公式戦となってから日本男子として初めてタイトルを獲得した。さらに22歳の錦織にとっては、2008年2月のATPデルレイビーチ大会以来ふたつ目のツアータイトルで、松岡修造の記録を抜く日本人男子初の快挙となった。

「信じられないところもあります。やっぱりツアー優勝を目標としていたので、この勝利は、日本でということもあって、信じられないくらい嬉しいですね」

 もともと錦織は、ジャパンオープン優勝への気持ちが非常に強かったが、09年夏に右ひじの手術を乗り越えて復帰して以来、2年連続で初戦負けを喫していた。

「ジャパンオープンは、一番好きな大会。ホームなのでグランドスラムに劣らないぐらい欲しいタイトルです。でも、欲しいと思い過ぎるせいで、結果が出ていないのかもしれないけど、今年こそは頑張りたい」

 直前のATPクアラルンプール大会でベスト4という結果を残して、東京入り。しかし錦織は、左ひざに不安を抱えベストコンディションとはいえず、テーピングをしていた。父・清志さんの話によれば、痛み止めの薬を飲みながらのプレイだった。

 第8シードとして登場した錦織(ATPランキング17位)は、1回戦で添田豪(55位)との日本人対決を2時間29分の激戦の末制し、ジャパンオープンで4年ぶりの勝利を手にした。

「難しい試合だったが、自信がついた。精神的にも強くなってきていると思う」

 こう語った錦織のプレイが上向いたのは、第2シードのトーマス・ベルディッチ(6位/チェコ)を、7-5、6-4のストレートで破った時からだ。

「ベルディッチ戦からすごくいいプレイができた。何か思い切った、振り切れた試合ができ、それをきっかけに昨日(準決勝)と今日(決勝)もいい試合がしっかりできた」