19歳の五郎丸歩「バカだった」ラグビー日本代表での大失敗 大先輩のレジェンドに「大畑!下がれ!」と呼び捨てで指示 (4ページ目)
【社会人としても見違えるような成長】
社会人として学んだ点にも、五郎丸は触れる。
「練習はもちろんハードでしたが、会社の業績が回復しても(プロ選手ではなく)社員のまま続けさせていただきました。バイトをしたことがなく、社会経験のなかった僕にとって、大企業のなかで役割をいただきながら仕事をすることは、『社会を教えていただいた』という意味でもかけがえのない経験となりました」
ヤマハ発動機ジュビロで心身のバランスを崩したルーキーイヤーを経て、廃部の可能性や入替戦といった度重なる危機を乗り越え、ついには日本選手権初優勝を成し遂げた。それは、大学日本一とはまた意味合いの異なる、大きなターニングポイントとなった。
同時に五郎丸は、社会人としても見違えるような成長を遂げた。そして2015年、彼の運命を大きく変えたワールドカップイヤーを迎えることになる。
(つづく/文中敬称略)
◆五郎丸歩・後編>>心がラクになったキッカケは「イチローさんのルーティン」
【profile】
五郎丸歩(ごろうまる・あゆむ)
1986年3月1日生まれ、福岡県福岡市出身。現役時代はフルバック。3歳でラグビーを始める。佐賀工業高では全国高校ラグビーに出場し、早稲田大では全国大学選手権を3度制覇。19歳で日本代表に初キャップ。通算57キャップ。トップリーグではヤマハ発動機ジュビロで5度のベストフィフティーン、3度の得点王に輝き、通算1282得点は歴代1位。2014年度は日本選手権初優勝に貢献。2015年ラグビーワールドカップに出場し、南アフリカ戦の歴史的勝利をはじめとする3勝の立役者となる。2021年の現役引退後は静岡ブルーレヴズのCROとしてクラブ経営に尽力し、現在は一般社団法人Future Innovation Labの共同発起人として地域振興などにも注力するなど、さまざまな活動を展開。
著者プロフィール
齋藤龍太郎 (さいとう・りゅうたろう)
編集者、ライター、フォトグラファー。1976年、東京都生まれ。明治大学在学中にラグビーの魅力にとりつかれ、卒業後、入社した出版社でラグビーのムック、書籍を手がける。2015年に独立し、編集プロダクション「楕円銀河」を設立。世界各地でラグビーを取材し、さまざまなメディアに寄稿中。著書に『オールブラックス・プライド』(東邦出版)。
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