「日本ラグビーに捧げてきた」来日10年目に悲願の代表入り 30歳のオーストラリア人がエディージャパンを救う (3ページ目)
【日本代表の10番に必要なもの】
ジョーンズHCも同じオーストラリア出身だけに、グリーンにとっては、それも大きなプラスになるだろう。
「エディーとはいい関係を築けています。彼は経験が豊富で多くの知識を持っているので、質の高いコーチングを受けられます。エディーのアタッキングラグビーが大好きです」
もちろん、目指すは母国で開催される2027年のワールドカップだ。そのためにはジョーンズHCの掲げる「超速ラグビー」に慣れる必要がある。
今の手応えを聞いてみると、「もちろん(慣れました)! 速いラグビーこそが自分の強みで、ボールを持ったアタックが得意です。ですからこのスタイルに馴染むのは、私にとってはごく自然なこと。不安もありません。スキルもゲームプランも自信があります」と胸を張った。
将来の目標に「ワールドカップ・ベスト4」を掲げている日本代表は、今年最大10試合のテストマッチを戦う予定だ。2019年以来となる世界トップ10を倒し、世界ランキング10位以内(現在13位)も目指している。
2024年、日本代表はテストマッチで4勝7敗と大きく負け越した。「超速ラグビー」を統率する10番の出来が勝敗を分けたとも言われている。
エディージャパンの10番に必要なものとは──グリーンに聞いた。
「決断力を持って、いい判断を下し、スピードと勢いでリードすることです」
オーストラリア出身の司令塔は、エディージャパンの救世主となれるか。
著者プロフィール
斉藤健仁 (さいとう・けんじ)
スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。
【写真】笹崎里菜アナ&忽滑谷こころアナ(日本テレビ)「日テレ女子アナラグビー部」インタビューカット
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