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ラグビー日本代表に朗報 松島幸太朗の調子が上向き!「フェラーリ」は蘇るか (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • photo by ©JRFU

【松島が慣れ親しんだ15番への強いこだわり】

 日本代表への想いを、松島はこう語る。

「前回のワールドカップ後は(日本代表へのモチベーションは)なかった。やっぱりフランスに行ったこと、環境を変えたことがハングリー精神を加速させて、クラブチームとは別の形で(代表チームとして再び)試合をしたいという気持ちが出てきた。(日本代表に対するモチベーションは)消えていなかったのかな。だんだん上がってきた」

 8月15日にワールドカップの最終メンバーが発表された時、松島は3度目の選出を「ここがゴールではない」とキッパリと言った。ただ、切磋琢磨してきたベテランFB山中亮平が落選したことについては「なんて言っていいかわからなかったし、肩をポンポンとしかできなかった。その分、責任感が出てきたし、選ばれてよかったと思われるように結果を出さないといけない。落ちた人の分までしっかり前を向いて試合に臨みたい」と正直な気持ちをこぼした。

 松島には、フランスで得た大きな自信がある。古巣の東京サンゴリアスに戻ってからも、高校時代から慣れ親しんだ「15番」でプレーすることにこだわりを見せていた。

 FBは攻撃の流れのなかで、SOの位置に入って判断することがある。日本代表のスタイルだと、守備の時はWTBと一緒に下がって広いエリアをカバーする必要もあるが、転じてカウンターアタックを仕掛ける機会も多い。

「(機会は)倍くらいかな。(WTBの時より)圧倒的にボールタッチの回数が変わる。味方に指示することができれば、自分のもらいたい形でボールがもらえるのがいい。自分を表現できるポジションかな」

 ワールドカップ開幕まで、あと2週間を切った。松島は「フランスでプレーしていた分、あっちで応援してくれた人たちにワクワクしたプレーができれば......」と人一倍、思い入れも強い。

 自身のSNSでも、熱いメッセージを残している。

「前を向くしかない、更にもっと選手間の関係性、連携を深めるしかない。このチームはもっと深いところの部分を分かってくればかなりいいチームになる筈です。でも立ち止まってる日はもうありません。試合の反省はもちろんありますが常に前に進んで行きます!」(原文ママ)

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