ラグビー日本代表・長田智希の座右の銘は漫画『NARUTO』の台詞 23歳のCTBはワールドカップ最終メンバーに生き残れるか? (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

【次はW杯で戦うサモアと対戦】

 ルーキーながらピッチに立つ時間を増やし、リーグワン出場14試合のうち13試合に先発を果たす。プレーオフ決勝でもトライを奪うなど存在感を示し、今季16トライを挙げた木田晴斗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/WTB)を抑えて新人賞を獲得。さらにはCTBとして「ベスト15」も受賞した。

 長田は今季の勢いそのままに、ワールドカップイヤーで日本代表メンバーの仲間入りを果たしたというわけだ。

 長田は自身の成長について、要因をこう語る。

「早稲田大学時代は、自分がトップに立って引っ張っていかないといけなかった。でも、ワイルドナイツでは周囲に世界のトップ選手がいるので、そのレベルでのプレーが自然とできるようになった」

 ワイルドナイツには日本代表選手だけでなく、昨年のオーストラリア最優秀選手WTBマリカ・コロインベテ、2019年ワールドカップで南アフリカ代表の優勝に貢献したCTBダミアン・デアレンデらが在籍している。世界のトップ選手と一緒にプレーすることで、自然と自分の能力も引き上げられたという。

 また、日本代表合宿ではベテランの中村と一緒に練習する機会が多く、それも成長につながったと語る。「亮土さん、めちゃくちゃしゃべってくれます。僕は静かなので、亮土さんから学びながらやりたい。(たくさん話すことで)外とのコネクションが強くなったと感じました」。

 日本代表はいよいよ来週からPNC(パシフィックネーションズカップ)に参戦し、サモア代表、トンガ代表、そしてフィジー代表と戦う。いずれもフィジカルに長けた強豪チームで、特にサモア代表はワールドカップで同じプールDに入った第3戦目の相手だ。

 直近2試合で控えからの出場だった長田は、当然ながらPNCでは先発を狙っている。

「(先発でも控えでも)自分のプレーは大きく変わらないが、もちろん(先発して)80分出たい気持ちはある。安定したプレーを出せるのも自分の強みだと思う」

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