逆転でV9の帝京大。新リーダー竹山晃暉はV10の有言実行なるか (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 昨年3年生となった竹山には、ふたつの大きな変化があった。まずひとつは、昨年度までSO(スタンドオフ)/CTB松田力也(現パナソニック)が務めていたキッカーに指名されたことだ。

 その役割は、この決勝でもきっちりと果たしたといえる。

「(トライ後の)2点の重みというプレッシャーはありました。ただ、今日のトライはどれもゴールに近かったので、もうちょっと難しくてもいいと思うくらいにハングリーで、ゴールはどんな状況でも決めよう、ペナルティがあれば(ペナルティゴールを)狙ってやろうと思っていました」

 毎日のキック練習が、大舞台でも揺るがない自信の礎(いしずえ)になったという。

 そしてもうひとつは、「ボード」と呼ばれる3年生の学年リーダーになったことだ。

「後輩は自分の発言や行動を見ているので、(指示が)口だけになってしまうと信頼は得られない。上級生になって、帝京大ラグビー部をもっとよくしていきたいという考えが生まれてきました」

 3年生になって、練習前後のグラウンドの掃除を率先して行なうようになった。また、後輩3人と一緒に暮らしている寮の部屋でも毎朝の点呼後に掃除し、常に綺麗な状態にしているという。

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