噂の「ルーキー主将」が代表デビュー。姫野和樹、豪州から豪快トライ (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 大学は帝京大に進学し、1年生のときから試合に出場。ただ、大学選手権8連覇には貢献したが、度重なるケガもあり、大学時代に完全燃焼したとは言いがたかった。

 そして今春、中学時代から応援していた地元のトヨタ自動車に入ると、今年就任したジェイク・ホワイト監督と衝撃的な出会いが待っていた。2007年W杯で南アフリカを優勝に導いた世界的名将は、なんと姫野をルーキーながら異例となる主将に任命したのである。

「彼は(帝京大で)優勝を知っている選手。日本代表になれるし、W杯で必ずプレーすると思っています。自分の仕事のひとつは、姫野に責任感とキャプテンシーを与え、インターナショナルな選手に育てること」

 ホワイト監督の熱意に応えるべく、姫野も「(トップリーグの)新人賞を獲りたい!」と開幕から奮起した。FL(フランカー)として開幕から9試合すべてに出場(そのうち8試合で先発)し、「(主将として)自分が一番身体を張らなければいけない」と、先頭に立ってチームを牽引。今季これまで5トライを挙げる活躍を見せ、その勢いのまま日本代表入りを勝ち取った。

4 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る