2017.11.22

世界で戦ってきた吉田義人は、
今のラグビー日本代表をどう見ているのか

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 往年のラグビーファンであれば、誰でも「日本の翼」として世界を駆け抜けたWTB(ウィング)吉田義人の勇姿を思い出すことができるだろう。

 明治大学やラグビー日本代表のフィニッシャーとしてトライを量産し、世界選抜での伝説的なトライは今も語り草となっている。さらにプロ選手としてラグビー界の先駆者としてフランスリーグにもチャレンジするなど、常にラグビー界の先頭を走り続けた。

 そして、2004年に現役を引退した後は横河電機、明治大学で指導者としても辣腕を振るってきた。

 現在も2019年ラグビーワールドカップ日本開催を控えて、テレビの解説やコーチングなど積極的にラグビーに関わり続けており、このたび、自伝である『矜持 すべてはラグビーのために』(ホーム社)も上梓した。その吉田氏に、現在のラグビー日本代表はどう見えているのか、そして現在、どんな思いを抱いてラグビーに携わっているのかを聞いた。

ラグビーW杯の会場となる神奈川県・横浜市の特別サポーターを務めている吉田義人氏
――まず日本代表の話を伺う前に、このたび『矜持 すべてはラグビーのために』を出版されました。ご自身に関する本を出されたのは初めてかと思いますが、どのような心境からでしょうか?

 実は本の話は大学生だった頃から何度もいただく機会がありました。ただ、その時代のラグビー選手の本といえば、松尾雄治さんや平尾誠二さんのような、素晴らしい先輩方のものばかりだったので、20歳そこそこの自分は、出版の話をいただいても実感が湧かず遠慮させてもらっていました。

 それから、フランスでプロラグビープレーヤーとなったり、現役引退後に指導者として新たな活動に歩み始めた時など、その時々のターニングポイントでお話をいただくこともありましたし、「自分の人生でいつかは……」という気持ちは持っていました。