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ラグビー明治大、復活へ。
副将・梶村祐介を中心に「前へ」走り勝つ (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 このように、相手の動きに対して柔軟にプレーできるようになったことも、春から積み上げてきた練習の賜(たまもの)である。昨季までの明治大は、アタックの形こそ今季とあまり変わっていないものの、あらかじめ7~8次の攻撃まで予定している「決め事の多いラグビー」だった。だが、田中HCはあくまでも選手の判断を重視し、目の前で起こっていることに「対応するラグビー」を指向している。

「キヨさんはあまり決めたがるタイプではなく、『チョイスしていくのは選手だ』と言われています。自分たちに考えさせる時間をくれるので、試合中に修正する力がついてきたのかなと思います。また、修正していく力はシーズンを通して深めていかないといけない。そこが帝京大や、春シーズンから順調に仕上がっている慶應大との差だと思います」(梶村)

 大学選手権では12回の優勝を誇る明治大だが、1996年度以降は21年間、その栄冠から遠ざかっている。対抗戦3位で出場した昨季の大学選手権も、初戦で京都産業大に敗れてベスト8にも残れなかった。そのため就任早々、田中HCは「マインドセット(心構え)」を変えるために「日本一」を掲げ、大学選手権の決勝戦で勝つことをイメージしてスケジューリングしたという。梶村も「全員、日本一を意識している」と力を込める。

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