ラグビー明治大、復活へ。副将・梶村祐介を中心に「前へ」走り勝つ (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 明治大のHCに就任した田中は、朝6時から夜10時まで学生たちの動向に目を光らせているという。そんな日々を送っている田中について、梶村は「キヨさん(田中HC)が一番ハードワークしているので、それに選手が応えないといけない」と語る。

 今季の明治大は「日本一」を目標に掲げ、春シーズンから強度の高いトレーニングを重ねてきた。明治大のグラウンドはまだ照明施設がなく、毎日朝6時半から2時間ほど練習を行なっている。「フィットネスとスキルが絶対に必要となる。春シーズンは我慢して、そういうところを強化してきた」(梶村)。

 筑波大戦の快勝も、その強化が実を結んだ結果といえよう。特に成果が顕著に見えたのが、21-21の同点で迎えた後半最初のトライだ。明治大は自陣から約4分半――32次にわたる攻撃を継続し、最後はFL(フランカー)井上遼(3年)がインゴールに飛び込みハットトリックを達成した。

「今までの明治大と違います。本当にタフに、走り勝つラグビーができています」

 試合後、梶村は堂々と胸を張った。

 また、梶村のBK(バックス)リーダーとしての冷静な判断も光っていた。前半、明治大は前に出てくる筑波大ディフェンスに苦しみ、プレッシャーを受けたBKはトライを獲ることができなかった。そこで梶村はハーフタイムにBKの立つポジションの深さや広さを修正。結果、後半の大量得点につながった。

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