フランスの仲間やファンに愛された五郎丸。
この挑戦が役立つ時がくる (7ページ目)
スタッフのひとりは「アユムは英語で分け隔てなくみんなと話しているよ。とても感じのいい青年だ」と眼を細めてその様子を見守っていた。
五郎丸と同時期にトゥーロンに入団したアルゼンチンのセブンス代表アクセル・ミュラーは、同じバックス同士で身近に接する機会が多かったひとりだが、笑顔でこう話してくれた。
「アユムのことはもともとすごく尊敬していた選手で、彼にはポジショニングのこととかいつもアドバイスしてもらっている」
「いまはまだ総括するには早すぎるので」と取材には応じていないが、いずれトゥーロンでの経験についても五郎丸自身の口から語られることだろう。
指揮官交代にも「よくあること」とまったく動じていなかった彼が、背後にあったクラブのゴタゴタを言い訳にするようなことはきっとない。それだけに、もっとクラブが落ち着いたいい状態にある時期に挑戦できていたらと、やはり少し残念に感じるのだ。
(おわり)
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