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あわやウェールズに金星。
新ラグビー日本代表のバックスリーが凄い (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 相手のプレーする時間や考える時間を減らし、ボールを奪取して少ない攻撃でトライを挙げるのは、ジェイミー・ジャパンが目指す形のひとつだ。「FWやフィールドの真ん中にいる選手たちが日本代表のディフェンスを理解し、遂行しているのがよかった」とWTB山田が振り返ったように、ウェールズ戦の善戦は短期間でディフェンスを立て直したコーチングスタッフの手腕もあるが、遠征中で練習時間を多く取れないなかでもコミュニケーションを取り、選手の理解度が上がった証(あかし)でもある。

 さらに、「エディー・ジャパン」から「ジェイミー・ジャパン」になって、ますます存在感を示しているのはFB松島だ。W杯で五郎丸歩がつけていた「15番」を背負い、11月の3試合すべてに先発している。

 ジョセフHCのラグビーは、タッチに蹴るのではなく、ハイパントを蹴って相手を崩すスタイル。そのため、「15番」には判断力、キックの精度、スピードといった総合的な能力が要求される。

 FB松島は、その期待に見事に応えている。アルゼンチン戦はボールを持って攻める時間が多くなかったものの、ジョージア戦ではカウンターからスペースにキックしてチャンスを演出し、WTBカーン・ヘスケスからオフロードパス(※)を受けて最後は自らトライも挙げた。

※オフロードパス=タックルを受ける前に投げる通常のパスに対し、タックルを受けてから投げるパスのこと。

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