【7人制ラグビー】京大卒・竹内亜弥、リオに向かってひたむきに走る

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu  長尾亜紀●写真 photo by Nagao Aki

 もう迷いは消えた。先日開催された7人制ラグビーの香港女子セブンズで、日本選抜が3位と健闘した。チームをまとめたのが、バレーボールから転向した29歳の竹内亜弥(アルカス熊谷)である。「スッキリしました」。香港の曇天の合間にのぞいた太陽のごとく、明るい笑顔を浮かべた。

「課題はあるんですけど、自分らしさは出せた大会だなと思います。久しぶりに、思いきりプレーすることができました」

試合後、満足そうな表情を浮かべる竹内亜弥選手(右)試合後、満足そうな表情を浮かべる竹内亜弥選手(右)

 女子日本代表『サクラセブンズ』がワールドシリーズの米国大会に出場していたため、日本選抜は米国遠征に外れたメンバーとユースなどの将来性ある若手で編成された。いわゆるBチーム。

「悔しい気持ちがないわけじゃないですけど、正直、Aチーム(日本代表)からの離脱を言われた時、なんだか納得してしまう自分がいたんです」。

 サクラセブンズの目標はリオデジャネイロ五輪金メダル。「今のままだと、金メダルを狙っているチームに自分はいるべきじゃない」と考えた。気配りと謙虚さが葛藤を生んだのである。

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