【ラグビーW杯】日本代表を彩る「外国出身選手」の異色な経歴 (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji  photo by AFLO

 次は、日本代表キャプテンのFLリーチ マイケル(26歳)だ。ニュージーランド人の父とフィジー人の母との間に生まれたリーチは、5歳からニュージーランドでラグビーを始めた。15歳のときに来日し、北海道の札幌山の手高に入学。ラグビー部員の実家の寿司屋でホームステイし、レストラン『びっくりドンキー』で特大ハンバーグを食べて身体を大きくしたという逸話も......。その後は東海大に進学し、2012年には東海大の同級生だった日本人女性と結婚。そして2013年に日本国籍を取得し、現在は東芝でプレーしている。

 今年は2度目のスーパーラグビー挑戦の末、見事にニュージーランドの強豪・チーフスでレギュラーの座を獲得。いまやリーチは、日本のラグビー界が育てた「世界的選手のひとり」であることは間違いない。今年7月には東京・府中にある東芝のグラウンド近くに、ニュージーランドスタイルのカフェ『Cafe+64』をオープン。「+64」とは、国際電話で使用する際のニュージーランドの国番号である。

 リーチと同じく日本代表のFLを務めるツイ ヘンドリックス(27歳)は、ニュージーランドの高校から帝京大に進学し、現在の「最強・帝京」の礎(いしずえ)を作った選手だ。卒業後はパナソニックに入部し、2012年に日本代表・初選出。2013年にサントリーへ移籍した後、「もっと日本代表のために身体を張りたい」とさらなる高みを求め、2014年に日本国籍を取得した。

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