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【ラグビー】帝京大の5連覇を阻止するチームは現れるか? (2ページ目)

  • 松瀬学●取材・文 text by Matsuse Manabu 井田新輔●撮影 photo by Ida Shinsuke

『打倒!帝京大』の一番手は、上昇気流に乗る早大だろう。帝京大とのマッチアップを考えると、スクラムに自信を持っていることが大きい。右プロップ垣永真之介主将ほか、左プロップ大瀧祐司、フッカー須藤拓輝(たくる)とならぶ4年生フロントロー陣の結束は固い。うしろ5人(ロックとフランカー、NO8)の押しも強く、低くて「8人が塊(かたまり)となっている」(須藤)。

 早大のスタイルは、スクラム、ラインアウトのセットプレイを軸としたハイテンポなラグビー。ディフェンスも堅い。今年、帝京大には3敗ながらも、拮抗した試合ばかりだった。対抗戦では、スクラムで優位に立った。

 帝京大は例年、大学選手権でスクラムをもう一段パワーアップしてくるが、早大がスクラムで圧倒し、相手リズムを狂わせれば、展開は面白くなる。

 勝機は、早慶戦で対抗戦デビューした日本代表のFB藤田慶和の活躍次第だろう。金正奎(きん・しょうけい)とCTBから転向した布巻峻介の両フランカーは絶好調。バックスラインも整備されてきており、藤田がラインブレイク、ハーフ団がうまくさばいて、連続攻撃からのトライが必勝パターンか。

 ポイントはブレイクダウンとキックの精度、ラスト20分のゲームマネジメントだろう。ゴール前のディフェンス機会を極力、減らしたい。そこで大きく強い帝京大FWをどう止めるか。心配なのは、早明戦で負傷退場したSO小倉順平の復調具合だ。

 後藤禎和監督は言った。「帝京大との距離は縮まっている。プレイの精度を高めていけば、必ず逆転できます」と。もっとも準決勝(2014年1月2日)で筑波大と当たるようだと、そこもまた、正念場となる。

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