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【バドミントン】涙と笑顔で最後の戦いを終えたシダマツ 別々の道で世界一への挑戦は続く (3ページ目)

  • 平野貴也●取材・文 text by Hirano Takaya

【「まだ成長できる部分はある」(松山)】

 表彰式の後、あらためて今後に向けた気持ちを聞いてみると、松山はこう応じた。

「ペア解消を発表してからも、まだ成長できる部分があるなと思ったりして、バドミントンをやりたいなという気持ちが私のなかにあることに気付けました。それを忘れずに。バドミントンが好きということを忘れてしまったら、やっぱり苦しかったなと思うので、自分の持ち味を忘れずにやっていけたら、また違った自分が見せられるかなと思います」と競技への意欲は取り戻しているようだった。

 シダマツの愛称で親しまれたペアは、一番輝いたパリの地で再び力を証明し、長い挑戦を終えた。寂しさの涙は、一瞬。有終の美となる銅メダルを手に笑顔を見せたふたりは、感謝と達成感を胸に、それぞれの新たな一歩を踏み出す。

(了)

著者プロフィール

  • 平野貴也

    平野貴也 (ひらの・たかや)

    1979年生まれ。東京都出身。専修大学卒業後、スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集記者を経て2008年からフリーライターとなる。サッカー、バドミントン、カバディ等、スポーツ全般を取材している。

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