【バドミントン】涙と笑顔で最後の戦いを終えたシダマツ 別々の道で世界一への挑戦は続く (2ページ目)
【「組み替えが難しいことは重々承知している」(志田)】
悲願の世界一には届かなかったが、最後まで、世界トップレベルのペアであることを証明した。松山は充実した表情で語る。
「最初から強かったわけでもないし、段階を踏んで強くさせてもらったなというのは、あります。(最初に苦労した国内の)団体戦では、逆にそれ(苦しみ)を成長に変えられたので、そこは自分たちしか味わえないというか。
逆境を乗り越えられたのもよかったし、最後にここで優勝できれば本当に完ぺきだったかなと思いますけど、もうこれが実力だなとも思うので。(最後の大会の結果も)今までの集大成としてふさわしかったかなと思います」
ふたりはすぐに、別の形で世界一への挑戦を続ける。
志田は9月9日開幕の香港オープンから、五十嵐有紗(BIPROGY)との新しいペアで活動する。五十嵐は、パリ五輪の混合ダブルスで2大会連続の銅メダルを手にした後、櫻本絢子(ヨネックス)とのペアで女子ダブルスに転向したが、今年2月にペアを解消。9月から志田とのペアに変更することになった。志田は話す。
「いろいろなペアを見て、組み替えはすごく難しいんだろうなと、重々承知しています。奈未と組んで11年間、すごくたくさんの経験をさせてもらったので、その経験を自信にして。次のパートナーは年上ですけど、自分も引っ張っていくつもりで頑張っていけたらと思います」
松山は、9月5日に開幕する全日本社会人選手権に出場。中静悠斗(NTT東日本)と混合ダブルスにエントリーしている。正式な発表が待たれるが、ペア解消会見の話しぶりからも種目変更の可能性が高いと考えられる。
「自分としては、この舞台(世界選手権)にまた戻ってきたいなと。今日、負けて思ったので、しっかりと身体も作り直して、皆さんの前で、強い自分を見せられたらなと思います」と、松山は別の形での世界への再挑戦を誓った。
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