伊藤美誠、度重なる話し合いの末「とてもありがたい契約」でTリーグ5季目に初参戦。世界&国内でもトップでパリ五輪へ (3ページ目)

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • 木鋪虎雄●写真 photo by Kishiku Torao

 振り返ると、7月にハンガリー・ブダペストで開かれたWTTチャンピオンズの準々決勝で、中国の王曼昱(ワン・マンユ)選手に敗れたんですが、その時に「これから自分に何が必要なのか」ということに気づけてから、自分の卓球がいい方向に向かっているなと感じています。

 そのなかでも、とくにメンタル面において、どんなに強い選手と対戦しても、少しでも余裕を持つ、リラックスすることがすごく大事だなと感じました。そういう状態で試合に臨むことができれば、国内の大会でもいいパフォーマンスにつながると思うので、Tリーグの試合はすごく楽しみな気持ちが大きいです。

 また、パリ五輪代表選考基準は世界ランキングなのか、国内大会での累積ポイントなのか、まだどちらが採用されるのか決まっていませんが、私は今できることを全力でやるだけです。世界ランクでも、国内ランクでも1位を獲ることを目標に、ノジマTリーグ開幕戦から頑張りたいと思っています。

【Profile】
伊藤美誠(スターツ所属)
2000年10月21日生まれ、静岡県出身。世界ランキング(最新)5位。2歳から卓球を始め、小学2年生以下、小学4年生以下の全日本選手権で優勝。10歳の時に出場した、全日本選手権・一般の部で(大会)史上最年少勝利記録を更新するなど、幼少期より数々の記録を打ち立てた。16年リオ五輪の女子団体で銅メダルを獲得。21年の東京五輪では3種目に出場し、混合ダブルスでは日本卓球史上初の金メダルを獲得。シングルスで銅メダル、女子団体戦で銀メダルを獲得した。

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