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バスケのようでバスケじゃない。
英国生まれのネットボールが面白い (2ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

「最初は不便というか、制約が多いなって感じでした。でも、やっていくと自分の得意なことを生かせるようになり、すごく面白いなって思うようになりました」

 安部さんが語るように、バスケのようにシンプルではない。

 幅30.5mのコートは、自陣のゴールサード、センターサード、相手陣のゴールサードに3分割されていて、目印となるように青いラインがそれぞれの境目に引かれている。ゴール前には半径4.9mのゴールサークルがあり、若干の違いはあるが見た目はバスケのコートに似ている。ただ、バスケは5人の選手がコート内を自由に動けるが、ネットボールは7人の選手の役割と動ける範囲がそれぞれであらかじめ決められている。

 選手のポジションは、以下の7つになる。

GS(ゴールシューター/シュートを打つ選手):相手陣のゴールサードのみでプレー

GA(ゴールアタック/攻撃をつくり、シュートも打てる):相手陣のゴールサードとセンターサードでのプレーが可能

WA(ウイングアタック/センターサードと相手エリアに行き来して攻撃をつくる):ゴールサークル内を除く相手陣のゴールサードとセンターサードでプレー

C(センター/攻守の中心選手):3つのエリアを自由に行き来できる唯一の選手だが、ゴ-ルサークル内ではプレーできない。

WD(ウイングディフェンス/相手のパスをカットする選手):センターサードと自陣のゴールサード(ゴールサークル内を除く)でプレー

GD(ゴールディフェンス/リバウンドを狙う守備の人):センターサードと自陣のゴールサードでプレー

GK(ゴールキーパー/ゴールを守る選手):自陣のゴールサードのみでプレー

 攻撃はGS、GA、WA、Cの4人でするのだが、ドリブルは禁止。パス(バウンドパスを含む)だけでボールを運び、ゴールを狙う。

「見ている人には、パスを回すスピード感や連携の美しさを楽しんでもらえると思います」

 安部さんが言うように、センターが中心となってパスをつなぎ、フェイントや素早いパスワークで相手の守備陣を崩し攻撃するシーンはなかなかの迫力だ。3秒以上、ボールを保持することができないので、連携して動くことが求められる。ちなみにゴールは1点で、バスケのように3ポイントシュートはない。

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