2019.02.03

わずか3年でスーパーボウル。
NFLドラ1の地味なQBはスターになれるか

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

 2016年のNFLドラフト。ロサンゼルス・ラムズが栄えある全体1番目で指名したのは、カルフォルニア大学バークレー校のQB(クォーターバック)ジャレッド・ゴフだった。それから、わずか3年――。ゴフは24歳にしてチームをスーパーボウルにまで導いた。

ラムズのオフェンスを牽引する24歳のQBジャレッド・ゴフ だが、それほど目覚しく飛躍したにもかかわらず、ゴフの存在はここまでどこか地味だった。同じ若手でも、スポットライトが当たるのはカンザスシティ・チーフスのQBパトリック・マホームズなど、派手でクリエイティブなプレーをする選手に向けられてきた。カンファレンス・ファイナルでも、残った4人のQBのなかでゴフの注目度はもっとも低かった。

 それにしても、プロ入りからこの短期間で、よくNFLの頂点を争う位置にまで来たものだ。ゴフは1年目のシーズン途中から先発に昇格したものの、出場した試合で全敗。パフォーマンスも冴えず、「バスト(失敗作)ではないか」と揶揄されていたからだ。

 日陰の存在というイメージの強いゴフだが、スーパーボウルに向けられるスポットライトは普段以上に眩しい。ゴフの活躍によってラムズが優勝すれば、ついに彼が光の中心に立つことになる。

 第53回スーパーボウル。ラムズは、3年連続通算11度目の進出の「常勝軍団」ニューイングランド・ペイトリオッツと対戦する。ラムズにとっては17年ぶりのスーパーボウル。その前回の相手もペイトリオッツだった。

 2001年シーズン、当時セントルイス・ラムズはQBカート・ワーナーを中心に強力なオフェンスを誇り、下馬評では圧倒的有利とされていたが、ペイトリオッツに17−20で敗北。一方、その後に5度の優勝を遂げるペイトリオッツにとって、これが初めての王座戴冠だった。この時、ペイトリオッツのQBトム・ブレイディは24歳。プロ2年目にしてスーパーボウルMVPに輝いている。