日本女子ハンドボールに世界がビックリ!
強豪国を次々と追いつめた (4ページ目)
試合ごとに成長する日本は、続くロシア戦こそ28-29で敗れたものの、第5戦のチュニジア戦を31-13と圧勝。2勝2敗1分のグループC3位で決勝トーナメントに進出した。左のエースポジションであるレフトバックを担い、ロシア戦でMVPに輝いた角南唯(すなみ・ゆい)は、「自分たちがやるべきことをミスなくやっていければ、(世界の強豪相手にも)十分に通用する手応えがあります」と自身を見せた。
今大会でブラジル、モンテネグロ、ロシア、オランダと接戦を演じられたからといって、日本が世界の強豪の仲間入りをしたわけではない。ただ、実力差がそれほど大きくないことは証明することができた。強豪国相手にも常に接戦に持ち込める力がつけば、そこに幸運などが絡むことでモンテネグロ戦のように勝利を手にすることができる。キルケリー監督は、日本チームの現状と今後について次のように語った。
「私たちのチームにスター選手はいません。ですが、みんながハードワークをして、それぞれが強い責任感を持ってプレーすることができます。これから、今大会のデンマーク戦のような厳しいゲームも多く経験することになるでしょうが、それは、今の日本がそれだけ高いレベルで試合をしているからです。当然ながら、大敗したときのショックは大きいと思います。しかし、それを受け入れて、自分たちの立ち位置を確認しながら次の試合に向けて準備をしていくことが大事なんです」
次回の世界選手権は、2019年に熊本で開催され、その翌年には東京五輪が控えている。2つの大きな大会のホスト国としてふさわしい戦いを見せた"おりひめジャパン"が、このまま一歩ずつ階段を登っていってくれることを楽しみにしている。
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