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日本女子ハンドボールに世界がビックリ!
強豪国を次々と追いつめた (3ページ目)

  • 田口有史●文・写真 text & photo by Taguchi Yukihito

 モンテネグロ相手に初戦を落としていたデンマークは、ブラジルに善戦した日本をきっちりと分析。試合開始直後から全力で勝ちにきた格上の相手に対し、日本の選手は足が止まってパスミスも多くなり、5-16で前半を終えた。

 それでも、永田と原は「後半は、少し位置取りを修正しながら、アグレッシブなディフェンスを継続できた」と口を揃えた。前半で苦しい戦いを強いられたキルケリー監督は、ハーフタイムですぐさまチームの立て直しを図り、後半のみのスコアは13-16と、ほぼ互角に戦った。この試合で日本は "修正力の高さ"を証明したが、それがより発揮されたのは第3戦のモンテネグロ戦だった。
 
「ブラジル戦は、『同点で嬉しい』というより、『もったいない』という悔しさのほうが強かったです。得点と時間のコントロールができませんでしたね。リードする展開でうまく時間を使わなくてはいけないのに、そこで得点を狙ってしまった。プレーを止めることができていたら勝てた試合でした」

 モンテネグロ戦を前に、永田は初戦のブラジル戦の反省点をこう語った。日本はブラジル戦の前半を15-12で終え、後半も残り数分までリードしていたが、自分たちのミスもあって終了間際に同点ゴールを許している。

 それに対し、モンテネグロ戦は1点を争う展開で終盤にもつれ込んだものの、選手たちは冷静だった。残り40秒で横嶋が勝ち越しのゴールを決めると、モンテネグロは7人攻撃を仕掛けてきたが、それをしのいで今大会の初勝利を手にした。

 試合後、キルケリー監督は「ブラジル戦での経験が生きました。(後半の途中で)リードしてから、とても落ち着いてボールをコントロールし、試合を進めることができました」と、選手たちを賞賛した。

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