日本女子ハンドボールに世界がビックリ!
強豪国を次々と追いつめた (2ページ目)
日本女子チームを率いるキルケリー監督 そんな監督の言葉に導かれるように、日本は初戦のブラジル相手に28-28で引き分け、いきなり世界を驚かせた。この試合で目を引いたのは、日本の"機動力"だ。守備では、世界に勝つために取り組んできた高い位置からの積極的なプレスで攻撃の芽を摘み、攻撃面でも相手を翻弄。世界では小柄な162cmのゲームメーカー、横嶋彩が「今のチームの持ち味は、1対1やディフェンスの隙間からのシュートで勝負ができること」と語るように、速いパス回しからのカットインで多くのチャンスを作った。
ブラジル相手に好スタートを切った日本だが、第2戦のデンマークには18-32と大敗を喫した。世界選手権に4大会連続で出場している"守備の要"の永田しおりと、主将の原希美は次のように試合を振り返っている。
「ブラジル戦は自分たちから積極的に攻めるディフェンスができたんですが、デンマークは、はじめから(GKをベンチに下げて)7人攻撃をしてきました。高い位置からボールを取りにいくと裏が空いてしまって、かといって、後ろに下がってしまうと上からシュートを打たれる。その修正に時間がかかってしまいました」(永田)
「日本の3-3ディフェンス(3人が前に出てプレッシャーをかける守備システム)に対して、どこかで7人攻撃をしてくるだろうと準備はしていたのですが、はじめからそれを仕掛けてくるとは想定外でした。それでディフェンスが機能しなくなり、オフェンスでもミスが連続するようになって、自分たちで自分の首を絞めるようなゲーム展開になってしまいました」(原)
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