女子ホッケー「さくらジャパン」の2人が、オランダリーグで戦う理由 (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

「そのとき、世界ランキング1位の実力を見せつけられました。引き分けた試合では、(オランダは)日本をナメてたのかもしれません。ワールドカップではボールを全然触らせてくれなかった。8割~9割、私たちは自陣のコートで守っているだけでした。オランダは地元だから応援がすごかったし、プレッシャーも感じました。『ああ、これが強さだな』と思ったとき、オランダという国に興味を持ちました」(及川)

 その後キャリアを重ねていくうちに、及川は日本国内に目標とする選手がいなくなってしまったと感じたという。また、所属先のソニーHC・ブラビア・レディース(以下:ソニー)も日本国内4つの主要タイトルをすべて制する絶対的な強さを誇っていた。

「自分は『1』という数字にこだわりがあります。ソニーは、日本ではナンバーワン。だから次に自分が目指すのは、世界ナンバーワンでした。世界1位の国(オランダ)にひとりで行って、自分がどこまで通用するか、好奇心もあって試してみたかった。

 日本だったら日本語を使えるから、チームのなかで普通に指示を出せます。でも、それができないところでプレーしたときに、自分のスキルが通用するのか試したくなったんです」(及川)

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