世界レベルに挑む女子日本代表2人。「ホッケーでやりきった人生」に

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO, Nataka Toru

ホッケー女子オランダ奮戦記@後編

 オランダ代表との対戦で得た痛烈な経験がDF及川栞(おいかわ・しほり/28歳)をオランダリーグに引き寄せたのなら、MF永井葉月(ながい・はづき/23歳)にとっては、U16日本代表の一員としてオーストラリアに遠征したことが「海外への目覚め」となった。

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リオ五輪にも出場した「さくらジャパン」のMF永井葉月リオ五輪にも出場した「さくらジャパン」のMF永井葉月「何でも"初めて"って感動するじゃないですか。私にとって、オーストラリアの空港に入った瞬間がそれでした。栞さんは『初めてオランダとやったとき』がやっぱり印象に残っていると言ってますよね。私はオーストラリアに行った瞬間が一番そう思えたんです。

 あと、ホッケーがうまくなるためには、海外に出たほうがいいなと思ってました。海外に興味を持ち始めたときから、ずっと『早く行きたいな』と思いながら国際ゲームを見てましたので。それぐらい、海外のことが好きでした」

 オーストラリアでも、アルゼンチンでも、スペインでも、オランダでもいい――。高校を卒業したら、永井は海外でチャレンジしたいと願っていたという。

「『高校を卒業したら海外に行く』と言ってたんですけれど、結局駄目になってしまった。『大学に行ったらホッケーがうまくなるんですか?』と周りにも聞いたんですが、それもはっきりとした答えは返ってこなかった。そんな折、たまたまソニーに入れる枠を作ってもらえて、『そこだったらうまい選手がいっぱいいるし、絶対に勉強になるからソニーに行く!』と思って入社したんです」

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