女子ホッケー「さくらジャパン」の2人が、オランダリーグで戦う理由 (3ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

「私は英語ができないし、初めは困ったというか、(会話するのが)嫌というか。だから最初は、チームメイトからも距離を置かれていました。私もしゃべれないからしゃべらないという感じで、チームメイトと距離を置いちゃった。でも栞さんを見ていて、コミュニケーションをとることって試合にもつながるから、すごく大事なことだと思いました。

 チームの作戦とかは、ちゃんとわからないといけないので、理解できないところは栞さんに聞いてます。でも、普段の会話は何を言ってるかわからないこともあるので、『ああ!』って、そこは(理解したフリで)適当にやるみたいな(笑)。ただ、自分の英語に対する気持ちは変わりました」(永井)

 及川が日本代表「さくらジャパン」に初めて選ばれたのは2013年6月。ロッテルダムで行なわれたホッケーワールドリーグでのセミファイナルだった。その初戦で、日本はオランダと1-1で引き分けた。

「自分の初キャップとなった試合で世界ランキング1位のオランダと引き分けて、『もしかして自分も世界のトップとできるんじゃないか』と思っちゃった」(及川)

 しかし及川は翌2014年、デン・ハーグで開催されたワールドカップで現実を思い知らされる。当時世界ランキング9位だった日本は、オランダに1-6と完膚なきまでに叩き潰されたのだ。

3 / 7

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る