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【卓球】松下浩二が提言。
「今こそプロリーグを設立すべき時期」 (2ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by JMPA

―― 現状を変えなければ、中国を追い抜くことは難しいでしょうか?

松下 中国はこの50年間、世界のトップに君臨し続け、その間に五輪や世界選手権などの国際大会で約130人もの世界チャンピオンが輩出しています。これはもはや、競技人口の多さだけでは説明がつきません。つまり、素材としてベストではない選手でも、チャンピオンに育成するシステムが確立されているということです。

 卓球の新しい技術、新しい用具、新しいスタイルは、そのほとんどが中国発祥です。中国はチャンピオンを出し続けるために、そういった研究を怠らず、他国より一歩先んじています。他の国がマネて追いついてきたときには、また一歩、先の何かを見つけている。

 そんな国を相手に、「中国に勝てたらいいな」レベルの決意では、絶対に追い抜くことはできません。「世界一を獲る!」という断固たる決意があってこそ、初めて打倒・中国のためのさまざまな発想が出てくると思います。中国の上を行くには、最低でも中国と同じ目標、考え方、決意を持たなければ難しいでしょう。

―― 中国はチャンピオンを作るための方法論が確立されている、ということですね。

松下 実際、ジュニア時代に水谷隼選手や丹羽孝希選手が勝っていた選手が世界チャンピオンになっているわけです。最初から敵わなかったのではなく、日本人選手は追い越されている。水谷選手が中国の育成システムで育っていたら、間違いなく五輪か世界選手権で世界チャンピオンになっていると思います。

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