2013.02.03

【NFL】スーパーボウル、レイブンズ対49ersは見どころ満載

  • 永塚和志●文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by Getty Images

コリン・キャパニックはジョー・モンタナやスティーブ・ヤングのように49ersの歴史に名を残すことができるか?【2012-13 スーパーボウル展望】

 現地1月20日に行なわれたカンファレンス・チャンピオンシップ2試合が終了すると、オンラインチケット手配サイトでは、スーパーボウルの価格が急上昇した。それだけ、今回セットアップされた対戦が「好カードである」ということだ。

 2月3日、ルイジアナ州ニューオリンズで開催される『第47回スーパーボウル』に駒を進めたのは、ボルチモア・レイブンズとサンフランシスコ・49ers。レイブンズは12年ぶり、49ersは18年ぶりと、それぞれ久々の『檜舞台』である。とりわけ後者は、1980年代から1990年代半ばにかけて、QBジョー・モンタナ、WRジェリー・ライスらスター選手を中心に黄金時代を築き上げ、日本でも馴染み深い名門チームだ。49ersはこれまで5度、スーパーボウルに出場しており、成績は5勝0敗。通算5度の優勝は、ピッツバーグ・スティーラーズの6度に次ぐ史上2位タイ記録である(もうひとつはダラス・カウボーイズ)。

 スーパーボウルのカードが決定した直後から、全米メディアは『HARBOWL(ハーボウル)』という単語を大々的に見出しに用いた。というのも、対戦するレイブンズ・ヘッドコーチ(HC)のジョン・ハーボーと、49ersのジム・ハーボーHCは実の兄弟。ハーボウルとは、『HARBAUGH(ハーボー)』と『BOWL(ボウル)』を掛け合わせた造語だ。もちろん、指揮官が兄弟同士というのは、スーパーボウル史上初の出来事である。

 50歳のジョンと、49歳のジム。年齢はたった1歳しか違わない。しかし、兄弟の経歴は対照的だ。プロ経験はないものの、長年培(つちか)ってきた指導力とカリスマ性で2008年の就任以来、レイブンズを常勝チームに作り上げた兄・ジョン。一方、現役時代はシカゴ・ベアーズやインディアナポリス・コルツでQBとして活躍し、NFLでのヘッドコーチ歴はわずか2年の弟・ジム。カラーの異なる兄弟が、大舞台でどんな采配を見せるのか、大いに気になるポイントだ。

 一方、スーパーボウルにたどり着くまでの両チームの道のりは、非常に似通っている。昨季はともにカンファレンス・チャンピオンシップまで上り詰めたものの、スーパーボウルを目前にして敗退。レイブンズはニューイングランド・ペイトリオッツに20対23、49ersもニューヨーク・ジャイアンツに17対20と、ともにフィールドゴール1本の差で涙を呑んだ。そして今季、ともに優勝候補に挙げられるも、レギュラーシーズンは苦しい戦いを強いられたのである。