「NBAダンサーは夢の仕事」 ウォリアーズを盛り上げる日本人女性たちに直撃インタビュー (3ページ目)
【夢の舞台で表現するそれぞれの人生】
そして10月27日、ホーム開幕戦を迎えた。レギュラーシーズンは82試合あるが、そのうちウォリアーズ・ダンスチームが踊るのは、ホームゲームの41試合。チームのメンバーは学校や他の仕事と両立しているため、コートに立つのは毎回16〜18人だ。
しかし、「オープニングナイト」と呼ばれるホーム開幕戦は、全員でコートに立つことができる。この日、これまでのふたりのチアリーダー人生を全身で表現した。
Photo by Josh Leung / Golden State Warriorsこの記事に関連する写真を見る
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「たくさん練習してきたので、気合いを入れて挑みました。メンバー同士で声を掛け合ったり、アイコンタクトをしたりしながら、いつも以上にお互いを感じてパフォーマンスをすることができました」と高橋さん。
ウォリアーズ・ダンスチームは、週3日のチーム練習に加えて、試合のほか、チームのイベントに参加することもある。アメリカでの生活が2回目になる宮野さんは、心に少しの余裕ができ、「休日は友人とランチしたり、映画を見に行ったりしています」と話す。
一方、海外生活が初めての高橋さんは英語を勉強中で、日々の暮らしも精一杯。「何かあればいつでも助けてくれる温かいチームメイトがいて心強いです」と語る。
夢の舞台に立った宮野さんと高橋さんは目を輝かせながら、今季の意気込みを語った。
「ラッキーなことに2025年のオールスターゲームは、本拠地のチェイス・センターで開催されます。オールスターゲームで踊ることも私の夢だったのでとても楽しみです」(宮野さん)
「夢のチームの一員として成長し、自分らしくチームに貢献したいです。また、日々、選手のすばらしいプレーに大きなパワーをもらっています。私たちもダンスを通して、多くの人にパワーを届けていきたいです。そして、ともに全力を尽くして、プレーオフまで突き進めるよう頑張ります」(高橋さん)
ふたりはいつも「楽しむ」ことを大切に、最高の笑顔で今シーズンを駆け抜けていく。
【プロフィール】
宮野茉莉 みやの・まり
1997年、東京都生まれ。玉川学園高等部、玉川大学リベラルアーツ学部卒業。4歳からクラッシックバレエを始め、高校、大学で競技のチアダンスチームに所属。2018年にポーランドで開催された世界大学チアリーディング選手権大会ではチームポン部門で優勝。2022−2023シーズンにウォリアーズ・ダンスチームとして活動。2024年に同チームのオーディションに再び挑戦し、2シーズン目を迎えた。趣味は旅行とスポーツ観戦。
高橋南保子 たかはし・なほこ
1998年、東京都生まれ。玉川学園高等部、日本女子体育大学舞踊学専攻卒業。高校、大学で競技のチアダンスチームに所属。ICUチアリーディング世界選手権に2度出場し、2018年Cheer Jazz部門で優勝。大学卒業後は母校で体育教師として働きながら、チアリーダー・ダンサーとして活動。2024年にウォリアーズ・ダンスチームのオーディションに合格。趣味はおいしいものを食べること。
著者プロフィール
富永 遥 (とみなが・はるか)
1988年、北海道苫小牧市生まれ。旧姓は髙嶌。アイスホッケー元日本代表として、世界選手権やオリンピック最終予選に出場。早稲田大スポーツ科学部卒業後は、スイスとドイツのトップリーグでプレーした。現役引退後は三菱電機に就職し、日本オリンピック委員会へ出向。その後、スポーツ業界へ転職し、早稲田大競技スポーツセンター、日本スポーツ振興センター、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に勤務のほか、五輪でアイスホッケーのゲストスタジオ解説を務めた。2021年よりアメリカ・カリフォルニア州在住。漫画『ピーナッツ』の作家・シュルツ家が設立した「Snoopy's Home Ice」で、スケーティングコーチとして活動している。また、アメリカで活躍するアスリートやスポーツ関係者への取材を通して次世代を応援する記事の執筆を目指している。
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