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比江島慎はパリオリンピックが集大成 セレブレーションポーズは「僕じゃないです。別の人格(笑)」 (2ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka

【東京五輪後に代表を引退するつもりが...】

── 今回のパリ大会は、比江島選手にとって2度目のオリンピックとなります。前回の東京オリンピックはどのような大会だったと振り返りますか?

「すべてが未知の大会でしたし、子どもの頃から憧れていた夢のような舞台でした。東京開催にもかかわらず無観客ではあったんですけど、そこに立てたのはひとつの達成感がありました。

 日本も成長を続けて臨みましたが、やっぱり世界の壁を思い知らされました。悔しさのほうが大きく残った大会でしたね。僕は東京オリンピックのあとに(代表を)辞めるつもりでいたんですけど、悔しさのほうが勝っちゃったので、続けることになりました」

── 代表を引退しなかったことが昨年のワールドカップ出場につながり、比江島選手もあの大会で歓喜を味わいました。強豪ばかりと対戦するパリオリンピックに向けて、日本はどのような課題があり、それをどう埋めていけば勝てると考えていますか?

「バスケットボールは流れのスポーツなので、40分間、僕たちのペースにするというのは難しいとは思うんです。だけど、ワールドカップでドイツやオーストラリアと戦った時でも、20分間や25分間、僕らのペースでやれたということも証明できたと思います。

 そこから、あと10分なのか5分なのかわからないですけど、相手の流れになってラン(連続得点)を作られた時間帯にどうするか。いかにディフェンスでかき乱し、相手のリズムを乱して僕らのペースにできるか。もちろん、自分たちもターンオーバーの数を減らさなきゃいけないし、シュートの確率も課題なので、そこを改善していきたいですね」

── チームとして「ベスト8・決勝ラウンドへ行く」という目標を達成するために、日本は何をすべきでしょうか。

「ディフェンスで仕掛けるパターンが増えていくと思います。どれだけ平面で勝つかが僕らの武器になるので、そこは極めていかないといけない。

 また、オフェンスでは簡単なミスから相手に流れを持っていかれてしまわないように。完成度や連係も高めていかなきゃいけないと感じています。より速い攻めからズレを作り、3Pシュートを生かしていけば、チャンスはあるかなと思っています」

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