パリオリンピック男子バスケ日本代表トム・ホーバスHCは熱弁した「まだベストのバスケットボールを全然していない!」 (2ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko

【すごくうれしかった八村の言葉】

── どんな道を通ればベスト8を達成できると思いますか。トムさんは頭のなかにどんな計画を思い描いていますか?

「いろいろあります。バスケットのことだけを考えたら、リバウンディングはちょっとがんばらないと。あと、3ポイントシュートのパーセンテージも上がらないと難しいと思います。今回はNBA組が入ってくる。新しいメンバーが入るんだったら、新しいチームを作れないと勝つのは難しいでしょう。チームワークのいいチームを作れたら、絶対にチャンスはあると思います」

── トムさんは4月に八村塁選手(ロサンゼルス・レイカーズ)に会いに行った時、どんな話をしたのですか?

「この2、3年の間、ルイとは直接あまり話してないんですよ。だから、彼が絶対にやりたい(オリンピックに出たい)のかどうか、彼の考え方と気持ちが聞きたかった」

── 八村選手が言ったことで印象に残っていることはありますか?

「彼は『日本のためにやりたい。そういう強い気持ちがある』と言った。それ聞いたら、すごいうれしいじゃないですか」

── 八村選手の強みを、どんなところで生かしていきたいですか。

「ロサンゼルス・レイカーズでの彼の役割と、日本のチームの役割は似ていると思います。ジョシュ(・ホーキンソン)が5番(C)、(八村)ルイが4番(PF)、(渡邊)雄太が3番(SF)......そういうラインナップを考えたら、ルイの強みはリバウンド。3ポイントシューティングのパーセンテージもすごい。彼が入ることで日本の弱いところのレベルがすごく上がると思います」

── 八村選手が入ることによって、周りの選手の役割も少し変わってくると思います。何が一番、変わりそうでしょうか?

「周りの選手たちの役割は変わらないですよ。新しいメンバーが入るんだったら(それが)当たり前。たとえば、吉井(裕鷹/三遠ネオフェニックス)は今、4番と3番のポジションをよくやっているから、ルイが入ったら吉井は3番のほうがいけるかなと思う。ポジションはちょっと変わるけど、役割はみんな変わらないんです」

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