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「目立ちたいタイプではなくて」女子バスケ・町田瑠唯がアメリカ挑戦を経ても変えないチーム意識 (2ページ目)

  • 池田鉄平●取材・文 text by Ikeda Teppei
  • 柳岡創平●撮影 photo by Yanaoka Sohei

自分自身は「まったく変わらない」

ーーアメリカでは日本に比べて自己主張が強い選手が多いと想像しますが、現地で外国人枠としてプレーするなかで、自分のスタイルを変化させた場面はありましたか?

 アメリカに行く前は、周囲から「性格も変わるよ」って聞いていたんです。でも、自分は全然変わってなくて、帰ってきてからも「まったく変わらないね」って言われました(笑)。無理に合わせて自分を変えようとは思わなかったですね。自己主張が強い人はすごいなと思いますが、自分がそうなりたいというわけではなくて。そういう人もいるよな、という感覚です。

ーーアメリカでストレスに直面することはありましたか?

 一番のストレスはやっぱり言語でしたね。通訳の方もサポートしてくれていましたが、初めて通訳を介してのコミュニケーションだったので難しさもあって、伝えたいことが伝わらなかったり、言っていることがなかなか理解できなかったりしたこともありました。本当に伝えたいことを直で伝えられないことが、大きなストレスでした。

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ニューヨークは「旅行くらいでいいかな...」

ーー英語は勉強していましたか?

 いや......全然してないです(笑)。最終的に、耳が英語にちょっと慣れたくらいで。話せるとかそんなレベルには全然達していなくて。周りの方からアドバイスも受けていて、「ちゃんと話せるようになるには何年もかかる」と言われていたので、そんなに焦る必要もないのかなと考えていました。

ーー生活面ではいかがですか? 日本では東京五輪以降、注目度が増していたと思います。

 アメリカでは当然知らない人ばかりで、周りも自分のことをまったく知らないので、人目を気にせず過ごしていました。日本との大きな違いは、アメリカではみんなコロナを全然気にしていなかったので、コロナ禍の前に戻ったみたいで生活はしやすかったです。

 それと、みんなが友達のようにフレンドリーに接してくれるんです。たとえば、同じエレベーターに乗った人が話しかけてくれたり、乗り降りする際もあいさつをしてくれたり。そういうコミュニケーションが普通だったので、すごいなと感じました。なので日本に帰ってきて、そんなやりとりがない寂しさを少し感じましたね。

 ただ安全面で考えると日本は夜でも普通に出かけられますが、アメリカだと暗くなったら、「治安がよくないから、出かけないほうがいい」と言われました。銃撃事件もあったので、びっくりしましたね。

ーー向こうでの気分転換として楽しんでいたことはありましたか?

 試合のスケジュールが過密で休みがほとんどなかったのですが、リフレッシュするためにニューヨークでブロードウェイなどを見に行きました。ニューヨークは楽しかったですが、人混みがすごかったり、にぎやかだったので、旅行くらいでいいかなと......(笑)。

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