八村塁の今後を左右する最重要シーズン。NBAジャパンゲームズで王者ウォリアーズ相手に好スタートを切れるか (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 NBAで高契約を受け取る選手になるには、優れた個人成績を残すだけでなく、チームの勝利に貢献できる選手でなければならない。八村入団以降、ウィザーズは3シーズン連続で負け越し。もちろん個人の責任ではないが、今季に"ウィニングプレーヤー"であることも証明できれば越したことはない。

 ウィザーズの戦力的に再び苦戦も予想される今季、勝利に飢えた八村は自身とチームに何が重要かを理解している。

「契約の年っていうのもあると思うんですけど、僕の目標はチームが勝てるようになること。去年もプレーオフ出ていないので、それに向けてやっていくだけです。その後に僕の契約のこととか、(日本代表の一員として出場する来年の)ワールドカップのことがついてくると思う。まずはこのシーズンに向けてしっかりと集中したいと思います」

 八村の長いバスケットボール人生をのちに振り返った時、2022-23シーズンは分岐点のひとつとして捉えられることになるのではないか。その大切な1年は、日本でプレーする初めてのNBAゲームで華やかにスタートする。

 ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンといったスーパースターが率いるパワーハウスを相手に、幸先いいプレーができるのか。プレシーズンの1、2戦目とあって、まだプレータイムは長くなくても、今後を楽しみにさせるような動きをミッドレンジ、ロングレンジで見せられるのか。日本のコートでの充実したプレーから、より明るい未来が見えてくるはずだ。

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