平均39.8得点の衝撃から3年。富永啓生の代表入りは間近、日本バスケの救世主となれるか
Sportiva注目アスリート「2022年の顔」
第4回:富永啓生(バスケットボール)
(第3回:髙橋藍(バレーボール)イタリア挑戦1年目の試練>>)
スポルティーバが今年とくに注目するアスリートたち。その才能でどんな輝かしい活躍を見せてくれるのか。「2022年の顔」と題して紹介する。
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3Pを決めたあとに指を3本立てる富永啓生この記事に関連する写真を見る そこに見だしたのは希望か? それとも絶望か?
2021年、東京五輪。日本代表はふたりのNBAプレーヤー、SF八村塁(ワシントン・ウィザーズ)、SF渡邊雄太(トロント・ラプターズ)を擁し、帰化枠にはPFギャビン・エドワーズ(千葉ジェッツ)、さらにSF馬場雄大(テキサス・レジェンズ)、SG田中大貴(アルバルク東京)、PG富樫勇樹(千葉)、SG金丸晃輔(島根スサノオマジック)といった、間違いなく日本バスケットボール史上最強の布陣で大会に挑んだ。
※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)、SF(スモールフォワード)、PF(パワーフォワード)、C(センター)。
大会直前の強化試合では、世界ランク37位のベルギー代表と同ランク7位のフランス代表に勝利。悲願の五輪1勝のみならず、いくらかの運に恵まれれば決勝トーナメント進出の奇跡すら起きかねないと、淡い期待を抱いたファンもいたはず。
しかし、フタを開けてみれば、スペイン、スロベニア、アルゼンチンに3連敗。しかも、スペイン戦こそ11点差と健闘したものの、スロベニアには35点差、アルゼンチンとは20点差の大敗だった。
もちろん、アルゼンチン戦ではケガのためギャビン不在といった言い訳はできる。しかし、歴代最強のメンバーで挑んだにもかかわらず、3つ並んだ黒星は絶望という感情を抱かせるには十分だった。
日本代表に希望はあるのか? どうすれば世界と戦えるのか?
突き詰めれば、シュート力の向上に尽きるのではないだろうか。特に3Pシュートの......。
それを体現したのが、東京五輪での日本女子代表だった。
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