「八村二世」らの実力は? ウィンターカップからNBAを目指す198cm超えの注目高校生3人 (4ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by JBA

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 まだ1年生だが、このウィンターカップも将来の海外すきを見すえて経験するだけにとどまらず、積極的なプレーにこだわっていきたいと、開志国際戦後に話した。

「日本の高さで得点できないとあっち(アメリカ)へ行っても難しいと思うので、どんどん攻めて、自分の(シュート)セレクションミスとかを反省しつつ、海外に向けて得点能力のある選手になれるように、というのも目標にしています」

 川島のポテンシャルの高さは、7月のU19ワールドカップには高校1年生としては唯一、メンバー選出されたことが物語っている。話しぶりからしても頭のよさを感じさせ、海外行きを見越してすでに熱心に英語習得に努めていると聞く。

 日本人選手がアメリカの大学へ行く場合、バスケットボールだけでなく、英語や学業面でのハードルも超えなければならない。だが、川島の場合は高校に入学したばかりの今の段階からそこも怠っておらず、ほかの"海外希望組"と毛色を異にすると言えるかもしれない。

 冒頭で記したように、現段階で選手たちの進路がはっきり発表されし、海外の大学へ進学するのではないかと言われていた選手が日本の学校へ行くという情報も耳に入ってくる。

 日本バスケットボール協会・技術委員会の東野智弥委員長は、今大会に出るような現在の「U15、16、17の世代」(東野氏)には才能が多く存在し、個々に事情や収束しない新型コロナウイルスの状況があるのは理解できるとしたうえで、「どんどんチャレンジしてもらいたい」と才気ある若者たちの背中を押すとともに発破をかける。

「今はコロナだから(海外に)行きたくても行けないというのはありますが、やっぱり渡邊とか八村、富永(啓生/ネブラスカ大3年)あたりがアメリカに行っているのは『何かがある』から行っているわけで。彼らに見えるのは向上心。競争力の高いところでやることでさらにレベルアップするのは間違いないというのが、彼らのなかにもあった。だから高校の段階でキラリと輝く選手はいるじゃないですか。ここ(国内のレベル)で簡単にやれちゃうという選手だったら、僕はチャレンジすべきだと思います」

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