馬場雄大の3PT成功率が劇的UP。アプリを使った練習でスピード強化 (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO


 どのようにして「速く打てる」ようにしたか----。

 森氏は「一歩分を削る作業」だったと言う。代表合宿中の限られた時間での話だ。ふたりが取り組んだのは案外、単純と言えば単純な練習だった。

 森氏が使ったのは「ホームコート」というバスケットボール界隈ではよく知られるアプリ。このアプリでは、選手のシューティング時のリリースタイムが表示される。iPadに入ったこのアプリを使って馬場を撮影し、リリーススピードの時間を短縮する試みに着手した。

 改善前、馬場はボールをキャッチしてからシュートへ移るまでの間に、一瞬だけ「ふわっ」と身体が浮く動作を伴っていた。それはおそらく、0コンマ数秒でしかないものだ。だが、その時間を削れるかどうかで、ディフェンダーのブロックをかわせるか、かわせないかが違ってくるという。

「(伊藤)拓摩さんの分析では『(シュートを)打つまでのワンタイミングが遅いから、ここをどれだけ改善できるか。とくに雄大の場合は、クローズアウト(ディフェンダーがオフェンス選手との間合いを一気に詰める動き)でどれだけ効率よく貢献できるかが生命線になる』ということだったので、シュートの成功率を落とさずにその部分をワンテンポ速く、と考えました」(森氏)

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